父親の家事時間と我が子と過ごす時間はこんなに少なかった!?【前編】
みなさんのご家庭では、家事や育児はどのように分担されていますか?また、我が子とはどれくらいの時間を一緒に過ごすことができていますか?
家事や育児の量や時間については、議論になることも多いテーマですよね。家庭の事情は様々ですが、母親よりも父親の家事時間、そして我が子と過ごす時間が少ないというデータを総務省が発表しています。
そこで今回は、子育て期間に父親と母親が行う家事の時間と、父親と母親が我が子と過ごす時間、それぞれの昔と今を比較していきます。
時間の長さの善し悪しではなく、これまで過ごしてきた時間、そしてこれから過ごしていく時間を再認識する目的として、ぜひご一読くださいね。
【前編】では、子育て期間の家事時間や昔と今の変化をご紹介します。
子育て期間の家事時間は?
上記のデータを基に集計しました。子育て期間は0歳~高校を卒業する18歳までの18年間としています。
父親の家事時間は?
6歳未満では1日平均が1時間23分(83分)なので、6年間で約3030時間。
6-9歳では1日平均が37分なので、4年間で約900時間。
10-14歳では1日平均が31分なので、5年間で約943時間。
15歳以上では1日平均がに41分なので、3年間で約748時間。
子育て期間で父親が家事をする合計時間は、約5621時間となりました。
母親の家事時間は?
6歳未満では1日平均が7時間34分(454分)なので、6年間で約16571時間。
6-9歳では1日平均が5時間39分(339分)なので、4年間で約8249時間。
10-14歳では1日平均が5時間19分(319分)なので、5年間で約9703時間。
15歳以上では1日平均が4時間45分(285分)なので、3年間で約5201時間。
子育て期間で母親が家事をする合計時間は、約39724時間となりました。
父親の母親の家事時間の差は?
父親の家事時間は約5621時間、母親の家事時間は約39724時間ですので、父親は母親の約7分の1の家事時間であることがわかりました。
24時間休みなく家事をしたとすると、父親は8ヶ月ほど、母親は4年と半年ほどの時間を家事に費やすことになりますので、その時間の差は大きいことがわかります。
昔と今、家事時間はどう変わった?
父親の家事時間は増えてきている!
父親の家事時間が母親よりも少ないということは事実ですが、過去のデータと比較すると、実は父親の家事時間は年々増加しています。
平成8年から平成28年にかけて、6歳未満の子を持つ父親の家事時間は、1日平均で45分増加しています。6歳以上の子を持つ父親についても、1日平均約15~20分増加しています。
一方、母親の家事時間は横ばいとなっており、ほぼ変化はありません。
両親共に「育児」時間が増えていた!
では、具体的にどのような家事時間が増えてきたのでしょうか?上記のデータは、父親の家事時間の増加が一番大きかった、6歳未満の子を持つ家庭の家事の内訳です。
父親は、家事時間の中で「家事」の時間が12分増加、そして「育児」の時間が31分増加しています。
一方母親は、家事時間の中で「家事」の時間が1時間1分減少、そして「育児」の時間が1時間2分増加しています。
この結果から考えられるのは、父親の家事・育児参加により母親の「家事」負担が軽減しているということ。それにより、両親共に「育児」時間を多く持てるようになったということです。
母親は「家事」にかけていた分の時間をほぼそのまま「育児」にかけることができるようになっています。
ただし、父親の12分増加と母親の1時間1分減少には少し差がありますので、母親の「家事」負担が減っているのには家電の進化やネット通販の一般化なども要因に含まれるのかもしれませんね。
まとめ
さて、【前編】では子育て期間の家事時間や昔と今の変化をご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。
父親は母親と比べると約7分の1の家事時間ではありますが、年々父親の家事時間は増加傾向にありました。また、母親も「家事」の負担が減り、その分の時間が「育児」をして過ごすようになっていることがわかりましたね。
【後編】では、子育て期間に我が子と過ごす時間や昔と今の変化をご紹介していきます。
〔参考〕
平成28年社会生活基本調査-生活時間に関する結果-:総務省統計局
平成28年社会生活基本調査-詳細行動分類による生活時間に関する結果-:総務省統計局
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