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問題を見つけ・調べ・解決する力「自分で考える力」を育む、探究学習のポイント

探究学習とは

今、教育の現場では「自分で考える力」が注目されています。この力を育て、問題解決能力を伸ばす手法として注目されているのが、探究学習です。
探究学習は、(1)自分で課題を見つけ、(2)その課題について自分で調べ、(3)学びの成果を発表することを主軸としています。そのため、従来のように教師から与えられる学習よりも、課題を自分事としてとらえ、主体的に学ぶ姿勢を育てることができます。
社会に出てからは、わかりやすい「問題」や「答え」はありません。自分で問題意識を持ち、課題を見出して解決していく力が求められます。学生の頃から、この力を伸ばしてくれるのが、今回紹介する探究学習なのです。

探究学習を文部科学省も推奨

今、学校での教育課程においても「自ら学び自ら考える力」を育てることが重要視されています。文部科学省も、「1.知識を獲得し(理解)、2.その知識を活用し(思考)、3.新しい知識を作り出し(課題探究)、4.他者に伝達する(表現)力を身に付けること」を基軸とした教育の必要性を述べています。
出展:第十五回教育課程部会 教育課程企画特別部会 配布資料
この、「自ら学び自ら考える力」を伸ばす教育として、教育の多くの場で探究学習が実践されるようになってきました。

探究学習の実践事例

実際に、高校を中心に多くの学校でこの探究学習が取り入れられています。ここでは、特に力を入れて実践されている2例を紹介します。

新潟県立新津高校

新津高校では、3年間かけて探究学習を少しずつ深め、成果に向けて進めていくカリキュラムを組んでいます。
1年次には「探究の作法をする」として、探究学習の手法や必要な思考力を学びます。また、自分で課題に気づく力を養うため、外部講師による授業も行われています。2年次では、教師の説明や助言を受けつつ、実際に自分が深めたいテーマを立案・決定。そこから1年かけて、自分が設定したテーマについて調査・探究していきます。
最後にはその結果をプレゼンテーションするのですが、この高校では、必ずしも明確な答えに行きつかなくても良いとしています。それよりも、問題解決に向けてどのように深めることができたかに主眼をおき、フィードバックしているということです。あくまで、答えを見つけることではなく、答えに向かっていく手法・考え方を学ぶのが、探究学習ということです。

私立聖徳大学附属取手聖徳女子中学校 ・ 高校

中高一貫校で、 6年かけて探究学習に取り組んでいる事例もあります。この学校では、中学1年~高校3年の6年間、すべての教科において探究学習の手法を用いた授業が行われています。例えば、現代文の授業では、長文を読んだ後にグループになり、自分の感じた疑問を出し合い、その中の1つについて話し合いを行うという取り組み。あるいは、その日習ったことを自分の言葉で説明しあう、等といった具合です。
そのような取り組みで探究力を高めたうえで、高校3年生ではそれまで学んだ力を使い、自分で設定した課題について調査・考察を行い、レポートにまとめるという「テーマ別ゼミ」を行っています。
この6年間の学習を通し、生徒は自分で課題を見つけ、かつそれを解決する方法を学ぶことができるということです。

まとめ:これからの時代を生き抜く力を育む、探究学習

これまでの学校教育では、教師が知識を教えてくれ、その知識を問う問題に答える、というスタイルが主流でした。しかし、社会に出てみると、「問題」は分かりやすく問題としては現れませんし、その答えも一様ではありません。自分で考える力とは、社会の中の問題や課題に自分で気づき、その答えに向けて調べ・考え進めていく力のことなのです。
探究学習を進めていくことで、大人になり独立した時に、しっかりと社会に通用する力を身につけ、生き抜いていくことができるようになるのです。

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