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子供にお金の稼ぎ方をどう教えるべきか? ―日本のマネー教育―

子どもと、お金についての話をしていますか。生活を営むために、なくてはならないお金。しかし、どの年齢の子どもにどの程度の内容が理解できるのか、あるいはどのように教えれば子供が興味を持つのか、難しい分野でもあります。とはいえ、将来消費や運用で困ることがないよう、しっかり教えてあげたいところです。
文部科学省でも、金融・経済教育を重視しており、教育要領においても経済活動に関する分野が広げられています。今回は、日本の小学校~高校での金融・経済教育の現状を、実例も含めて紹介します。
(海外での金融・経済教育についてはこちらの記事をご覧ください)

学習指導要領における金融・経済教育

現在の学校では、金融・経済について、下記について学ぶこととされています。
小学校:身近な消費生活
中学校:市場の動きと経済・国民の役割と政府の役割・家庭生活と消費
高校:現代経済の仕組みと特質・生活における経済の計画と消費

金融・経済教育の実践例

日本における金融・経済教育は始まったばかり。確立されたカリキュラムや教材は、他の教科に比べると少なく、各学校にゆだねられている部分が多くあります。
金融・経済教育を専門とする団体との協働により授業を行ったり、独自の教材を開発して学びを深めている学校も多くあります。ここでは、実際に行われている金融・経済教育への取り組みについて紹介します。

茨城県美浦村立木原小学校

木原小学校では、6年生の児童を対象に、「キッズ☆カンパニー」と呼ばれるワークショップ型の授業を行っています。この授業では、約1年かけて児童に起業を体験してもらい、経済についての学びを深める内容となっています。
児童はまずいくつかのグループに分けられ、そのグループで起業します。それぞれの特徴や性格を活かし、社長や役員、部長等、役職を決めるところから学習はスタートします。学習の途中では、実際に地域の社長や事業主等、民間の「ゲストティーチャー」の話を聞きながら、経済活動について学んでいきます。そして、自分たちで商品の仕入れ計画を立てたり、利益率を計算しながら売値を設定したりと、大人顔負けのリアルな事業計画を作ります。児童の目標は、ゲストティーチャーを招いての融資審査会。実際に合格となる会社は半分程度という、シビアな設定です。

千葉県立流山おおたかの森高等学校

流山おおたかの森高等学校では、投資を疑似体験できるようなゲームを使って授業を行っています。
授業の最初に、生徒は資本金として100万円を手にします。その100万円を、貯蓄と投資に振り分け、各自運用していくという授業です。この授業の面白いところは、単に投資のシミュレーションをするだけでなく、背景となる経済状況を変えて何パターンか行うことです。例えば、安倍政権かの現在の経済状況における運用を経験した後に、次はバブル時代の設定で再度行ってみる、ということです。
経済の置かれている状況や設定が違うことで、運用の方法や態度が大きく異なってくることがあるということを、生徒は身をもって理解することができます。

お金の知識が、子供の将来を育てる


これまでの日本においては、子どもにお金の話をするのはタブー、という風潮がありました。しかし、それでは子どもが大人になったときに、必要な金融知識を身につけることが困難です。現代では、日本においても、しっかりと金融・経済について学ぶ時代になってきました。
学校での学びを親も理解し、学校での学びの延長として、家庭でもお金の話をしてみましょう。子どもはそこから、経済について学ぶことができます。その結果、子どもの将来を広く育てていくことができるでしょう。

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