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アクティブラーニング

アクティブラーニングって?~「教わる」教育から、「主体的に学ぶ」教育へ

アクティブラーニングとは

今、教育の現場ではアクティブラーニングが注目されているのを知っていますか。アクティブラーニングとは、従来の教師が教え生徒が学ぶ、という形の授業ではなく、生徒の主体的な学びを軸にしたスタイルの学習方法のことです。
アクティブラーニングでは、教師は生徒が取り組むべき「課題」だけを与えます。それに対し、生徒はグループワーク等を通して主体的に学習を進め、自分の力で答えを見つけていきます。生徒が自分の力で学びを深め、教師はそれを手助けするだけ、というのがアクティブラーニングの基本的なスタイルとなります。

文部科学省が推奨する理由

文部科学省は、これからの教育方針として、「子供たちが「何を知っているか」だけではなく、「知っていることを使ってどのように社会・世界と関わり、よりよい人生を送るか」が重要であるとしています。そのためには、子どもたちの「思考力・判断力・表現力」を伸ばしていくことが必要としています。
(出展:第100回初等中等教育分科会 配布資料)

これからの教育においては、自分で課題を見つけ、解決に向かう力を育む「探究学習」が必要とされています。探究学習は、(1)自分で課題を見つけ、(2)その課題について自分で調べ、(3)学びの成果を発表することを主軸としています。この(2)と(3)の過程において、主体的に学び、共有するアクティブラーニングの手法が取り入れられることが多く見られます。
この二つは混同されることも多いのですが、「探究学習」は自分で課題を見つけて取り組む学習姿勢のこと、一方、アクティブラーニングは、与えられた課題に対し、一方的に教わるだけでなく、自分で学びを深める、学習のスタイルのことを言います。
※探究学習について詳しくはこちらの記事(探求学習のポイント)もご覧ください。

「思考力・判断力・表現力」を伸ばすには、実際に生徒たちが自分の頭で考え、他者と議論を交わしながら判断し、それを自分の言葉で発表する経験をすることが必要です。
これを実践する教育が、アクティブラーニングなのです。

アクティブラーニングの実践例

現在、高校を中心に、多くの教育現場でアクティブラーニングの手法が取り入れられています。中でも特に成果を上げている例について、2例紹介します。

東京都立国立高校

国立高校の生物の授業では、基本的に教師からの講義はありません。
(1) 教師が作成した「課題」のプリントを配布する
(2) 配布された「課題」について、生徒が教科書や資料集を読み、自分の力で取り組む
(3) 他の生徒との対話を通し、学習を深め、答えを見つけていく
課題は「〇〇を説明せよ」「〇〇について考察せよ」といった内容で、教科書を読み、きちんと理解した上で、自分の言葉で説明しなおすことが必要です。そのため、「わかったつもり」ではなく深い理解が必要になります。また、他の生徒と議論を交わすことで、自分の考えの根拠を示す練習にもなり、批判的な考え方を身につけることができます。

私立玉川学園高等学校

玉川学園では、現代文の授業を以下のようにアクティブラーニングの手法で行っています。
(1) 長文読解のテーマとなる長文と、問題文が配布される
(問題には問題文を読めば答えがわかるものと、小論文的な、正答のないものが含まれる)
(2) 生徒はまず自分で問題に取り組み、自分の考えを持つ
(3) グループを作り、話し合いながらグループとしての答えを導き出す
(4) クラス全体へ向け、グループとしての答えを発表する

教師が一方的に授業をするのではなく、この流れで学習を深めることにより、生徒自身の思考力・判断力・表現力を育むことができます。特に、正答のない課題について、自分と意見を異にする生徒と議論することにより、自分の意見について深めるとともに、他者の意見を聞き、判断していく力を伸ばすことができます。

まとめ:自分で学ぶことが、深い知識と思考力につながる

アクティブラーニング

アクティブラーニングの一番のポイントは、生徒が自分自身で考え、学習を深めていくことができる点です。自分で考え学習を進めていくことで、その知識はより深いものとなります。その結果、文部省が注目する、「思考力・判断力・表現力」を身につけ、社会で通用する力を獲得することになります。
アクティブラーニングにより、より実践的な知識と思考力を身につけることが、これからの教育でより注目されていくことは間違いないでしょう。

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