オルタナティブ教育のポイントと東京周辺で通える学校はどこ?(後編)
「オルタナティブ教育のポイントと東京周辺で通える学校はどこ?(前編)」では、オルタナティブ教育の概要と、主要なオルタナティブ教育の特徴について紹介しました。
今回は後編として、実際に東京周辺から通うことのできるオルタナティブスクールについて紹介していきます。
東京周辺で通えるオルタナティブ教育施設
日本国内には多数のオルタナティブスクールが存在しています。考え方や教育方針も様々ですし、学校運営の在り方もそれぞれです。同じように「オルタナティブスクール」と呼ばれていますが、法的には塾のような自由活動としての位置づけの施設もあれば、学校として卒業資格を得ることができる施設もあります。
それぞれの施設毎にカラーがありますから、実際に通学を検討される場合は、ぜひ一度気になる施設を見学されることをおすすめします。
(それぞれの教育のベースとなる考え方については、 「オルタナティブ教育のポイントと東京周辺で通える学校はどこ?(前編)」もぜひご覧ください)
一般財団法人 東京サドベリースクール
東京サドベリースクールには決まったカリキュラムがなく、なんと、授業もありません。「人は本当にやりたい、必要だと感じたときに一番よく学ぶ」という考え方を中心に据えており、子どもの自主的な学びが尊重されています。
教員も「スタッフ」と呼ばれ、何かを教え導くのではなく、子どもたちが自分で成長していく取り組みをサポートする立場として活動しています。
所在地 | 東京都世田谷区深沢7-9-7 |
教育理念 | サドベリー教育 |
対象年齢 | 5歳~18歳 |
卒業資格 | なし
高校進学を希望する場合、中学校卒業程度認定試験の受験が必要 |
公式サイト | http://tokyosudbury.com/ |
フレネ自由教育フリースクール ジャパンフレネ
ジャパンフレネは、1999年に設立された学校で、位置づけとしてフリースクールです。
ここでは、子どもが自主的に学ぶようになることに主眼が置かれており、授業も自分で選ぶことができます。教員は子どもたちの学びの動機づけにつながるような働きかけと、学びの必要性を感じられるような授業を行っています。フレネ教育の思想に基づき、自由作文等表現活動も行われます。
所在地 | 豊島区雑司が谷1-7-2 雑司が谷ビル202号 |
教育理念 | フレネ教育 |
対象年齢 | 原則6歳~18歳 |
卒業資格 | なし |
公式サイト | http://www.jfreinet.com/index.html |
東京賢治シュタイナー学校
シュタイナー教育の考え方で大切にされているのは、子どもひとりひとりの個性を尊重し、その能力を最大限に伸ばし活かす、ということです。シュタイナー教育では、「人は7年周期で成長していく」とされており、幼児部~高等部まで、12年間の一貫教育を行っています。
所在地 | 東京都立川市柴崎町6-20-37 |
教育理念 | シュタイナー教育 |
対象年齢 | 6~18歳 |
卒業資格 | 小学校・中学校の卒業資格は在学校にて発行。
10年生・11年生時に高等学校卒業程度認定試験を受験する。 |
公式サイト | https://www.tokyokenji-steiner.jp/ |
学校法人茂来学園 大日向小学校
2019年4月に開校予定、イエナプランの考え方に基づいた小学校です。イエナプランの考える、「児童が自分の特性を活かしながら学ぶこと」「身近な自然や地域の人々との関わりといった実社会と地続きの学習環境の中で学ぶこと」等を中心においており、長野県の自然の中で、子どもの可能性を生き生きと伸ばすことが期待されます。
この学校は学校法人を取得した小学校ですので、義務教育の小学校として認められ、卒業資格も得ることができます。
所在地 | 長野県南佐久郡佐久穂町大日向1110 |
教育理念 | イエナプラン |
対象年齢 | 5~12歳 |
卒業資格 | 小学校 |
公式サイト | https://sjsef.jp/ |
まとめ:子どもの可能性を伸ばす、オルタナティブ教育
日本におけるオルタナティブ教育の取り組みは始まったばかりで、学校の在り方や特徴もそれぞれです。しかし、どの学校にも共通しているのは、「子どもの可能性を伸ばす教育方針」ということと、「ひとりひとりの個性を尊重する」という考え方です。
オルタナティブスクール出身者は、自分の頭で考え、当事者意識を持って課題に取り組んでいく力に長けているといわれます。これからの時代を生きる、新しい価値観を持った子どもを育て、可能性を伸ばすオルタナティブ教育。今後ますます注目されていくことは間違いないでしょう。
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